【初めての農泊】古民家暮らしを体験!農泊体験レポート「民泊ココキャン」
築100年の古民家で過ごす、初めての農泊体験。宮崎県えびの市「ココキャン」は一棟貸しのプライベート感と、すぐ隣に住むオーナー夫妻の温かさが共存する、農泊デビューにぴったりの場所です。
「初めての農泊」ならここ!一棟貸しの気楽さと、隣にオーナーがいる安心感
「農泊」や「田舎暮らし体験」に興味はあるけれど、いきなり知らない人の家に泊まるホームステイ型はちょっと緊張する…。そんな「農泊デビュー」を考えている方にこそおすすめしたいのが、宮崎県えびの市にある農家民泊「ココキャン」です。
霧島連山やえびの高原を望む、見晴らしの良い高台。看板が見え、坂道を登ると現れるのが、今回の舞台。趣のある古民家が並んで建っており、一段上の高台には、どっしりとしたログハウスやパン工房などが点在しています。
ここは築100年以上の古民家をリノベーションした「一棟貸し」スタイル。自分たちだけのプライベートな時間を満喫できる一方で、すぐ隣にはオーナーご夫婦が住んでいるため、困ったときはすぐに頼れるという「安心感」と「ほどよい距離感」が最大の魅力です。
築100年の古民家×DIYログハウス。進化し続ける「大人の遊び場」
古民家の中には憧れの「囲炉裏」がありますが、現代人が座りやすいようにと、オーナーがテーブルスタイルに改良してくれているのも嬉しいポイント。敷地内にはオーナー手作りのカフェとパン工房もあり、さらに庭にはティピーテントやサウナ施設、新たなゲストハウスも建設中という、まさに現在進行形で進化し続ける場所です。
オーナーの温かい人柄と、自由気ままな田舎時間を両立できるココキャンの農泊体験を紹介します。
【オーナー紹介】「作るのが好き」元自衛官の第2の人生
「ちょっと散歩に行きましょう」と、穏やかな語り口で敷地内を案内してくれるオーナーの上妻圭次郎さんは、実は元自衛隊で建築関係の技官を務めていたという経歴の持ち主です。
この場所づくりが始まったのは、なんと25年以上前。まだ現職だった頃に「遊び場が欲しい」と思い立ち、現在カフェとして使われているログハウスを建てたのが全ての始まりでした。業者に任せるのではなく、自ら図面を引き、丸太に刻みを入れ、番号を振って組み上げるという本格的なセルフビルド。「作るのが好きだから」と笑いますが、その技術と情熱は職人顔負けです。
早期退職後はこの地に移り住み、牛小屋だった建物を自宅にリフォーム。さらに隣の古民家を宿泊施設として再生させました。「建築欲」は留まることを知らず、現在は隣接する空き家を譲り受け、自ら重機(ショベルカー)を操って整地し、新たなゲストハウスや加工場へとリノベーションしている真っ最中です。
「次はここでガーデニングをやる」「サウナ小屋も作ったよ」と、目を輝かせて語る上妻さん。オーナーの第2の人生と共に、ココキャンは進化し続けています。
【体験レポート】畑散策と本格そば打ち体験
ココキャンから道路を挟んだ場所には、上妻夫妻が手掛ける「だんだん畑」が広がっていました。ここでは、金曜日限定で販売しているパン用の小麦粉やライ麦粉、蕎麦打ち体験用のそば粉を自ら栽培し、製粉しています。
Column
パン販売やカフェ営業も
金曜日限定で13時からパンの販売を行っているココキャン。また、土日祝日も宿泊予約がなければカフェを営業しており、石窯で焼いたピザランチなどを楽しむことができます。平日も予約制でオープンすることもあるので、気になる方はお問い合わせください。ピザ作り体験やパン作り体験も行っています。
パン販売やカフェ営業も
金曜日限定で13時からパンの販売を行っているココキャン。また、土日祝日も宿泊予約がなければカフェを営業しており、石窯で焼いたピザランチなどを楽しむことができます。平日も予約制でオープンすることもあるので、気になる方はお問い合わせください。ピザ作り体験やパン作り体験も行っています。
散策でお腹を空かせたら、申し込んでいた体験プランの「そば打ち体験」。使うのはもちろん、オーナーが育て、製粉したそば粉。しかも、つなぎを使わない「十割(じゅうわり)そば」に挑戦します。
「少しずつ水を加えながら手早く混ぜるのがコツ」と上妻さん。粉を練り、のし棒で広げ、包丁で切る。頭では分かっていても、太さがバラバラになったり、短く切れてしまったりと悪戦苦闘。
でも、「温かい田舎そばだから、太い方が美味しいよ」とフォローもあり、失敗すら楽しい思い出になります。
キッチンに場所を移し、沸騰したお湯にそばをパラパラと投入。「十割そばだから切れやすいし、茹で時間は再沸騰してから1分くらいでいいよ」という上妻さんの掛け声とともに、手早く菜箸で泳がせます。茹で上がったらすぐに冷水で締めてザルに上げると、太さが不揃いだったり、短く切れてしまった麺もありますが、それも手作りならではの愛おしさです。麺を少し温めておつゆをかけ、お肉や敷地内で収穫された原木椎茸などをトッピングして完成です。
「そば打ち体験」があるときは、そのまま皆で一緒に囲炉裏で夕食を囲みます。パチパチとはぜる炭火でニジマスや採れたての野菜を使った料理を焼きながら乾杯!
自分たちで打ったそばは、九州らしい甘めの醤油を使ったつゆと相性抜群で、不格好な麺も口の中で踊るような食感が楽しめます。
尽きることのない上妻夫妻の開拓エピソードを聞きながらの楽しい食事は、一棟貸しのプライベート感も魅力ですが、こうして語り合う時間は、まるで田舎の親戚の家に帰ってきたような、あたたかい記憶として残るはずです。
Column
旬の野菜や椎茸の収穫体験
季節によっては、畑で育てた野菜や原木椎茸を収穫して夕食に。春にはワラビやタラの芽などの山菜採りも楽しめます。土から食卓へ。この距離の近さこそ、農泊ならではの贅沢です。
旬の野菜や椎茸の収穫体験
季節によっては、畑で育てた野菜や原木椎茸を収穫して夕食に。春にはワラビやタラの芽などの山菜採りも楽しめます。土から食卓へ。この距離の近さこそ、農泊ならではの贅沢です。
お風呂は地元の名湯も。サウナ好きには薪ストーブの「手作りサウナ小屋」
古民家内にも大きな浴槽のお風呂がありますが、ココキャンから車で10分ほどの場所には、古くからの温泉街の風情を残す「京町温泉」があります。ここに来たら、ぜひ温泉へも足を伸ばしてみてください。
地元の人が通う公衆浴場や、風情ある温泉宿の日帰り入浴など、要望に合わせておすすめを案内してくれるのは、土地勘のない旅行者にとって嬉しいポイント。その土地ならではの温泉に浸かるのは、農泊の楽しみのひとつです。
敷地内には、秘密基地のようなサウナ小屋もあります。2階建てのログハウス風の造りで、なんとここも「山の斜面を掘り、1年かけて作った」という上妻さんの手作りです。自分で薪ストーブに火を入れ、温度が上がるのをじっくり待つセルフスタイルです(利用希望の場合は要相談・準備に時間がかかります)。静かな山の中で、パチパチと燃える薪の音を聞きながら汗を流す。そんなワイルドな「整い体験」ができるのも、遊び心あふれるココキャンならではの魅力です。
古民家でも寒くない。薪ストーブでポカポカの夜
部屋の中で存在感を放つのは、本格的な「薪ストーブ」。上妻さんが「これが一番温まるよ」と太鼓判を押す通り、エアコンだけでは味わえない体の芯から解きほぐされるような暖かさが、部屋全体を包み込んでいます。到着時間に合わせてオーナーが火を入れてくれているため、チェックインした瞬間からポカポカ。さらに、足元にはホットカーペット、エアコンも完備、水廻りなども整っており、現代的な快適さもしっかり確保されています。
絶景カフェで味わう、体に優しい「日本の朝ごはん」
鳥のさえずりで目覚める朝。身支度を整えたら、朝食会場であるログハウスへ向かいます。古民家から坂道を少し登るだけの距離ですが、朝の澄んだ空気を吸い込みながらの散歩は最高のひととき。
ログハウスのカフェスペースに入ると、まず目に飛び込んでくるのが、大きな窓からの絶景です。目の前には雄大な霧島連山やえびの高原が広がり、運がよければ雲海が見える日もあるとか。
提供されるのは、手作りの「和朝食」。目玉焼きに焼き鮭、具沢山のお味噌汁、そして自家製のお米と、まさにあたたかい「日本の朝食」が胃袋に優しく染み渡ります。
「よく眠れましたか?」と笑顔で迎えてくれる上妻夫妻と、窓の外の景色を眺めながら今日の予定を相談する。そんな穏やかな朝のひとときで、一日が始まります。
「ココキャン=ここにおいで」。里山の我が家へ
最後に、少し変わったこの屋号の由来をご紹介しましょう。「ココキャン」とは、この地方の方言で「ここに来なさい(ここ来ん)」という意味。「気軽に遊びにおいで」という上妻夫妻の思いが込められています。
その言葉通り、ここには親戚の家のような飾らない温かさと、一棟貸しならではの自由な時間が共存しています。そして、ココキャンはまだ「完成」していません。訪れるたびに新しい建物が増え、景色が変わっているかもしれない。そんなワクワク感も、この場所がリピーターに愛される理由の一つです。
「ココキャン(ここにおいで)」という声に誘われて、あなたもえびのの里山へ「帰郷」してみませんか?次に訪れる時は、きっと「ただいま」と言いたくなるはずです。
取材当時(2026年2月時点)の情報です。時期や施設の状況によっては、実施できない場合もあります。
実施状況については各協議会へお問い合わせください。
■各地域協議会のご紹介
・ツーリズム高千穂郷
(高千穂町、日之影町、五ヶ瀬町、諸塚村、
・延岡ふるさとツーリズム協議会
(延岡市)
・西都市グリーン・ツーリズム研究会
(西都市)
・北きりしま田舎物語推進協議会
(小林市、えびの市、高原町)
・串間エコツーリズム推進協議会
(串間市)
■その他のお問い合わせ先
宮崎県 農政水産部農政企画課 中山間活性化担当
TEL: 0985-26-7049
MAIL: noseikikaku@pref.miyazaki.lg.jp
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