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小玉醸造合名会社

小玉醸造合名会社の金丸一夫社長に、焼酎造りのこだわりを語ってもらった。

石高は、今年はちょっとふやして、それでも宮崎の中では下から一番目か二番目ぐらいでしょう。一升びん(25度)換算で15,000本(百五十石)ぐらいですか。

基本的に家族4人で造っていますが、スタッフも充実さしていかないとなーと思います。それもぼちぼちですが、いっきにやったっていいことないですもんね。

小玉醸造合名会社の写真

小玉醸造合名会社

南九州には、大から小まで合わせても百何十軒の芋焼酎の蔵しかなくて、日本の焼酎の、それも急激に芋に特化している市場に合わせること自体が難しいです。何故急にあわせなきゃいけないかの問題もありますしね。じっくり育てたしっかりした原料で、じっくり造って売っていくのが本来でしょう。その中でそこそこ何でもありみたいなのはねー。

今年のこの長雨とか、天気が悪かったというのは、ちっと頭を冷やせということやったかもしれんですけどね。米とか、麦とか、ソバというのはいつでも造れるんだけど、芋はやっぱり一番いい時期に、それも出来るだけ地どれの芋を使ってやっていきます。

酒販店さんに充分送りができてないからご迷惑をかけてる部分があるんだけど、特に『杜氏潤平』という銘柄から考えれば、今年(2003年)が初年度ですからね。来年、再来年ぐらいまでにそのきちんとした(送りの)体制がとれていければと思いますね。

それぞれ特徴を持った造りとか独自性のある商品開発をやってますよね。だから小さいところは、小さいなりの元気があるんですよ。

焼酎は、南九州ではデイリーなもので、リーズナブルという位置付けにあると思うんですが、ここから何か違う世界に行くからこわいですね。南九州の文化そのものが認められて、そのまますぅーと同じような感覚でいくのが本当は一番いいんですね、それで定着するのが。

高額なお金で買って、あるいはワンショットに大変なお金を払って飲むという、そんなもんかな?とある意味思いますね。こういうのは本当じゃないですよ。みんなでこのブームの寿命を短くしているような気がします。
ただ、関東から上といったらまだまだこれからの市場だという部分というのがあるから、焼酎のシェアは伸びていくんだろうと、頭の中では何となく感じます。重要なのはその伸ばし方ですよね。

芋だったら何でもいいのか、という部分があるから、そういうのはどうかなと。だから、米なら米、麦なら麦でもっと幅広い商品が出てくるとかすれば、本当に焼酎というのは強いと思いますよ。
例えば、麦は本格焼酎の中で一番市場があるわけですから、その中で、麦そのものの商品の酒質の幅が、香りとか味とかいろんなものでいろんな商品が出て来るというようなことになってくれば、麦というのが本当のジャンルを持てる。そうすればこれだけの規模があるのだから、そう簡単にはへこまないと思うんですよ。米だってそうでしょう。
いろんな焼酎が出てくることによって、トップとか2番目とかの銘柄が延びるということはもちろんあります。それで市場を拡大できるわけ。そういう中で、小さい蔵も特徴的な麦であったり、米であったりという生きようもまた出てくるでしょう。

本格焼酎の良さは、原料の特性をいかした香り・味を楽しむというのが基本だから、変に他のものとまぜなくてもいい。それは好みだから、まぜるなとは言えませんが、その基本のところで、酒質をみんながたたかい合うと。それと、食中酒というのが強みですか、焼酎の。大概のものには合う。そのへんが今の時代には合っているのかもしれないですね。

酒販店さんは、本当にすごい勉強されてますからね、必死なんですよ。そういう方々の真剣さというのは、蔵に来られていろいろ話していると伝わってきますね。だから、ここはという酒販店さんに出せるくらいの量の余裕は持ちたいですね。今それができないので非常に苦しんでます。

芋の原酒同士をブレンドすれば、味慣れ期間をきちんとおいたり、割水(原酒を水で薄めること)をしても、水慣れ期間というのをきちんとおいてと、そういうひとつひとつの工程は見えない部分だけど、最後まできちんとこだわろうと。
だから、しっかりと手造りの麹でやろうとすれば、米の質から水の質まで、洗い・浸漬・水切りの時間、品質、そうゆうことまで全部こだわっていかないといけない。
そういうやり方をして、芋でこけたくないから、蒸し器の中に必ず入って、芋のチェックをしながら、手はずしで入れていく。だから、どういう造りをするかという考え方によって、それをやりきらんかったら、最初からそういう(こだわった)やり方はしない方がいいですね。
わりきって、そこそこのものでという造りも出来るわけですから。でもうちがそれをやったら、今後生き残れないです。だから、一歩一歩やるんだということを、息子たちと話しますね。

長くなりますよ。(酒販店の方が)蔵に来られて、あーじゃないこーじゃないとか、きき酒しながら話をする。そして、お客さんに売るときに、蔵の人たちとか、風景とか、言葉とかを思い浮かべながら、「この蔵は」「この酒質は」と伝えて下さる酒販店さんがうちの大事なお得意さんということになりますね。
だまっていても、棚にあれば、「あーっ!」てお客さんが分かるような銘柄じゃないですから…。だから、本当に分かってくださる酒販店さんとずっとやっていかないと、私らは生きようがない。

いろんな方が興味をもって、本当に真剣に勉強したいとか、蔵を見たいとか言われれば、しっかり対応しています。焼酎のことを少しでも分かってくださる。それは大事なことで、焼酎は飲むけど、造り方はわからない。どうかすると売ってる人までわからない。それは逆に、蔵というか、メーカーがきちんと伝えていないということでもあるんですが。

なかなかお相手はできないですね、仕込みに入ってしまうと。だまって見てもらうのはいいけど…、集中しないといいものにはならないし。本当は一番臨場感があるし、香りも音もいろいろあるわけだから、見てもらうのが一番いいんですけどね。

蒸した米に麹菌を混ぜ合わせ一連の作業を見学する。お米のいい匂いが立ち込める中11時20分に作業が開始された…。

何かを見つめる息子さんの写真

何かを見つめる兄と弟

二人の見つめる先には、蒸しあがる時間の写真

二人の見つめる先には、蒸し上がりの時間が

金丸社長の写真

左が金丸社長

兄で杜氏の潤平さんの写真

兄で杜氏の潤平さん

潤平さん の写真

潤平さん

弟の酵士さんの写真

弟の酵士さん

蒸し米に麹菌をかけるところの写真

蒸し米に麹菌をかける

混ぜ合わせるところの写真

混ぜる

3日後に一次仕込みへと移る。


『杜氏潤平』

地図

小玉醸造合名会社

  • 日南市飫肥8-1-8
  • 問合せ/TEL.0987-25-9229 FAX.0987-25-1424

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更新日:2011年12月1日

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