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神楽酒造株式会社

天照大神(アマテラスオオミカミ)の岩戸隠れ神話で知られる高千穂町の天岩戸神社。しんとした深い森と岩戸川のせせらぎの音が神秘の世界に誘い込むような場所だ。

岩戸神社下を流れる清流岩戸川の写真

岩戸神社下を流れる清流岩戸川。神楽酒造の水は、祖母山系から流れ出す水を使っている

神楽酒造本社の写真

岩戸神社近くにある神楽酒造本社

創業当時から変わらぬポリシー
本物を真面目に作り続けること

この神社にほどちかい場所に、昭和29年創業の神楽酒造があった。
創業当時から米焼酎「神楽」「祖母錦」と、地域色の強いネーミングで売り出し、昭和47年に発売されたそば焼酎「天照(てんしょう)」で全国にその名を知られるようになった。

「今でこそ焼酎ブームで、製造が追いつかないくらいですが、ひと昔前はちっとも売れなかったんですよ。都市部に持っていっても焼酎なんか持ってきて、って言われてね。悔しい思いもしましたよ。丹精込めて作っている焼酎ですからね。でも、今があるのも真面目に造り続けたからだと思います。神楽酒造のモットーは『本物』にこだわることなんです」と、歴史を振り返る佐藤勝也専務。

佐藤勝也専務の写真

佐藤勝也専務。現社長(2代目)の弟で、販売を一手に引きうけている

本物のこだわりとは?
この問いに、佐藤さんは「まず原料」と言い切った。
「焼酎の原料はすべて国内産を使います。安全性を考えれば、生産者がはっきりしている国内産が一番です。それと、祖母山系からのきれいな水です。ベテランの杜氏がいくら真面目に造っても、原料が信用できなければ、私たちが造った焼酎ですと胸を張って出すことはできません」
人によって培われた技術と、安全な原料があってこそ、神楽酒造のこだわる「本物」ができあがる。

創業当時に造られていた「祖母錦」の写真

創業当時に造られていた「祖母錦」。トンネルの駅に展示されている

工場見学は一般もOK
神楽酒造では、一般の工場見学も受け付けていて、通常の営業日である月~金曜の8~17時で受け付けている。所要時間はおよそ30分だ。
早速、工場を案内してもらう。まずは、焼酎造りの全工程を示したパネルから説明を聞く。
「当社では麦、米、芋、そば、とうもろこしなどを原料に使っていて、商品数は100品ほどあります」

説明を聞いている廊下にも、麹の香りがしてくる。ドアの向こうは麹の製造室だった。
といっても、大きな機械が静かに座っているだけだったが、漂う香りが麹の存在を示している。

階段を下りたところが、原料から仕込みまで一連の作業が行われている製造室。米、麦などが入った原料タンクから洗い、蒸し、仕込みタンクへと機械から機械へとコンベアが運んでいく。
しかし、いくら機械化されているとはいえ、そこには過程を管理する厳しいベテランの目があった。
「機械がやるからといって、いつも同じではないですね。原料の具合も違えば、麹菌も酵母菌も生きものですから。温度管理など気を使いますよ」と製造係の甲斐義興さん。

仕込んで約2週間後、蒸留されて製品になっていく。
「これが原酒ですよ」と見せてもらった焼酎は、少し白濁した液体だった。かすかに表面に油が浮かんでいる。「これがフーゼル油かぁ」と、ひとり納得しながらできたての焼酎の香りを吸い込んでみる。蒸留して最初に出てくる焼酎は、アルコール分が70度ぐらいあるという。

工場の外に出たところに、焼酎粕と汚水処理のプラントがあった。祖母山系に源を発する清冽な伏流水で焼酎造りを続ける神楽酒造は、水環境保全にはいち早く取り組み、自社の汚水処理を始めたのが35年前。焼酎粕は3年前から完全焼却するプラントを設置している。
紙パック詰め、ビン詰めの製造ライン、そして長期貯蔵の樫樽貯蔵庫を見た後、神楽酒造の焼酎がずらりと並ぶ試飲室へ。
「通常は約30分で見学は終わりますが、みなさんこれが楽しみですよ」

工場見学は月~金曜の8~17時。個人でも見学可能で、なるべく事前に連絡を。

試飲コーナーの写真

工場見学の最後は試飲コーナー

原料タンク の写真

米や麦などの原料を入れる原料タンク

洗い、蒸しと続く一連の作業の写真

洗い、蒸しと続く一連の作業は機械化されている

静かな麹製造室 の写真

静かな麹製造室。機械の中では香りのイイ麹が出来上がっているはず

蒸留したての原酒の写真

蒸留したての原酒がここに入る

紙パックライン の写真

1時間に5000本の紙パックライン

北米のホワイトオークを使った樽の写真

北米のホワイトオークを使った樽に焼酎を寝かす。3年以上が長期貯蔵酒となる

焼酎粕は全てここで処理される

焼酎粕は全てここで処理される

汚水処理施設 の写真

35年前から稼働する汚水処理施設

もうひとつのこだわりはトンネルの駅

神楽酒造の「本物」のこだわりは、トンネル貯蔵庫「トンネルの駅」にも。本物のトンネルに本物の列車と蒸気機関車が置かれています。
→トピックス「トンネルの駅」参照

本物のSL!の写真

本物? もちろん本物のSL!

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更新日:2011年12月1日

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