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西米良村で苗植え体験

自然と共に農村生活

宮崎県の北西部・熊本県との境にある人口1,500人足らずの西米良(にしめら)村。全国に先駆けて取り組んだワーキングホリデーが、注目を集めている。西米良の自然の中で農業体験をしたり……ゆったりと休暇を楽しむ、新しい旅とは・・・

ワーキングホリデー(西米良村)

宮崎市内から北西に車で2時間。迫り来る山々に圧倒されたり、清流一ッ瀬川の様々な姿を見たりしていると、あっという間に西米良村に到着。しかし改めて思うが遠い。今回の旅の目的は西米良村が平成9年にはじめたワーキングホリデーを体験することだ。

普段の仕事では体験できない農作業をやると聞いて、興味半分・不安半分。

さっそく西米良村「村の庄」から紹介を受けた受け入れ農家のビニールハウスに向かう。西米良村の96%は森林だ。そのため、ほとんどの田畑が山の中腹や頂上近くにある。ここ花き団地は標高900m。ここまで登って来るのに何度不安になったことか。これほど急な坂道と崖は見たことがない。しかしこの標高の違いによっておきる温度変化で高品質の花が栽培できるという。

今日の作業場は浜砂誠二さんのビニールハウス。ここではパンジーの苗を育てている。

「びっくりしたやろう~初めて来る人はみんなたまがっと(びっくりする)やかい。でも、ここは空気もいいし最高よ!」

ここでは、誠二さんのほかにも奥さんの昌子さん、そして誠二さんのお母さん典子さんのほか2人のパートの方たちと、休暇を利用して千葉からやってきた藤原清香さんも作業を行っていた。

今日の作業場、山の中腹にあるビニールハウスの絵

今日の作業場は山の中腹にあるビニールハウス

さっそく作業に取り掛かる。今日は苗床になるポットに土を入れる作業だ。特製の仕切りで区切られた枠にポットを入れ、そこにスコップで土を作業台に運び入れる作業を10回くらい繰り返し、コテをつかってまんべんにならす。出来上がったポットをかごに24個づつ詰め別の作業に持っていくといった単純作業なのだが、初めての私にとってはおもしろくてたまらない。

しばらく作業を続けていくと額に汗が流れていく。時間を忘れ作業に熱中すると「お~いお茶にするぞ!」との声。10時と3時にはみんなでお茶を飲む。

そのお茶のおいしいこと。流れ落ちる汗をぬぐいながら、周りの山々を眺め新鮮な空気を思う存分に吸う。なんて気持ちがよいことか。典子さんがお漬物をすすめてくれた。

「田舎にば~っかりおるから、都会の若い人や年配の人などがワーキングホリデーでここに来て、いろんな話を聞くのが楽しいですがね~」

村の人たちとの交流がこんなにも温かいものだとはと感激。きっと都会の人たちをひきつける村の魅力のひとつかもしれない。

引き続き午後も同じ作業を続けたのだが、一日はあっという間に過ぎていった。

今回で村に来るのは4回目だという藤原さんが言った。

「ここに来ると自分に自然になれるんです。いろんなことが楽しくて楽しくて。都会では絶対に味わえません。だからまた暇を見つけてはやって来てしまうんです」

作業をしている写真

作業をやっていると汗が出てくる

ポットに植えられた苗の写真

ポットに植えられた苗

一日の作業を終え爽快な気分で宿泊場所となる双子キャンプ場のコテージへ。食事の前に村の温泉施設「ゆた~と」にゆっくりとつかる。至福のひととき。こんなにも楽しい旅の仕方があるのかと、ある意味目からウロコが落ちたのだった。

夕食は温泉施設内に併設されているレストランで、村特産の山の幸・川の幸を使った「西米良御膳」1,260円をいただく。仕事の後だけに一緒に飲むビールとあいまってなおいっそう美味しく感じられた。その夜は、川の音をBGMに普段よりぐっすりと眠れた。

西米良村の企画商工課長黒木敬介さんはこのワーキングホリデーの魅力をこう語る。

「村には娯楽施設などまったくありませんが、来た人が西米良のよいところを沢山見つけて、そして自分なりに何かを持って帰られるのがいいのかもしれませんね。もちろん村民にもいい刺激になっていますよ」と。

ぜひ、旅のひとつとしてこのワーキングホリデーを利用し、ゆっくりと西米良の自然に身をゆだねてほしい。働く喜びそして生きている実感を味わえることは決して他ではできないだろうから。

西米良御膳の写真

「西米良御膳」に舌鼓を打つ

温泉施設「ゆたーと」の写真

温泉につかって、心地よい疲れを癒す

西米良村ワーキングホリデー
西米良村ワーキングホリデーの写真

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