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50の物語集 神話編

第十七話 ニニギノミコトの疑い|西都市 宮崎市

たった一夜(いちや)(かな)しい結婚(けっこん)

イワナガヒメの一件もありましたが、ニニギノミコトとコノハナサクヤヒメは、めでたく結婚しました。そして“八尋殿(やひろでん)”という大きな御殿(ごてん)で、初めて二人だけの時間を過ごしました。しかし、夫婦としてともに過ごすことができたのはこの一夜だけでした。

一夜明けると、ニニギノミコトは反乱をくり返す人々をたおすための旅へと出かけてしまったのです。

時が過ぎ、やがて、戦いに勝ったニニギノミコトが帰ってきました。

この時、コノハナサクヤヒメのお腹(なか)の中には、ニニギノミコトとの間にできた赤ちゃんがいました。

「あなたが無事に戻ってきたことと、あなたの子どもがさずかったことは、言葉にできないほどうれしく思います」

久しぶりに再会したニニギノミコトにコノハナサクヤヒメは言いました。しかし、ニニギノミコトから返ってきた言葉は意外なものでした。

「何をいいますか。あなたとはたった一夜だけ夫婦として過ごしただけではありませんか」

「何をおっしゃいます。いとしいあなたの子だからこそ、たった一夜でさずかったのです」

コノハナサクヤヒメは、ニニギノミコトの帰りを今か今かと待ち続け、その間にお腹の中でスクスクと育つわが子の成長を喜びに感じていたのです。だから、ニニギノミコトがいないさびしさにも耐(た)えてこられたのです。

愛するニニギノミコトから疑(うたが)われたコノハナサクヤヒメは、とても悲しくてたまりませんでした。そしてお腹の子がニニギノミコトの子であることを明らかにするために、自分と、生まれてくる子までをも危険にさらす覚悟(かくご)を決めたのでした。

※神さまメモ「仲人(なこうど)のルーツ」
ニニギノミコトとコノハナサクヤヒメが結婚の際に間にたってもらった神さまコトカツクニカツナガサは、現在の仲人のはじまりだと言われています。

【八尋殿(やひろでん)の跡】(西都市)
結婚したニニギノミコトとコノハナサクヤヒメの新婚生活のために建てられた御殿の跡といわれています。
「尋(ひろ)」は大人が両手を広げたときの指先から指先までの長さを表し、「八尋殿」は8人が手を広げてつないだほどの大きさの建物だったということになります。

【男狭穂塚・女狭穂塚(おさほづか・めさほづか)】(西都市)
西都原古墳群にあり、男狭穂塚はニニギノミコトの御陵、女狭穂塚はコノハナサクヤヒメの御陵として、宮内庁から明治29年に御陵墓参考地の指定を受けています。
男狭穂塚は全長155mの国内最大規模の造り出し付き円墳又は帆立貝形古墳ともいわれ、女狭穂塚は全長176mの前方後円墳で九州最大規模を誇っています。

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