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50の物語集 神話編

第五話 アマテラスとスサノオ|高千穂町

アマテラスとスサノオの(ちか)

イザナキのみそぎの最後に生まれたアマテラス、ツクヨミ、スサノオのうち、海を治めるよう命じられたスサノオだけは、父の言うこともきかず、朝も泣き夜も泣き、あごのヒゲが長く伸びて胸に届くほどになっても、一日中はげしく泣き続けるありさまでした。

スサノオがこんなに泣き続けるのは、母のイザナミに会いたかったからです。

「父のイザナキが黄泉の国のイザナミに会いに行ったように、自分も母に会いに行こう。でも、その前に姉のアマテラスにわけを話してからにしよう」

さて、スサノオがアマテラスのいる高天原(たかまがはら)に近づくたびに、山や川はグラグラと揺(ゆ)れ動き、地もゆさゆさと震(ふる)えました。

「スサノオが会いにくると聞いたがこれは、きっと良くないことの前ぶれにちがいない。もしかしたらこの高天原を奪(うば)いにくるのではないか」

こう思ったアマテラスは、髪をほどいて男髪に直し、勇者のような姿で弟スサノオを迎(むか)え、こうたずねました。

「おまえはどうしてここに来たのだ?」

スサノオは答えました。

「私は母イザナミに会いに行くことにしました。今日は姉上にこのことをお伝えしようと思ってきたのです。決してこの高天原を姉上から奪おうなどとは考えてもいません」

しかし、アマテラスは信じません。

アマテラスは
「お前の心にうそがないことを確かめるには、どうしたら良いか」
とスサノオに聞きました。

スサノオはしばらく考えてこう答えました。

「それでは、おたがいが子を生んで、その子が男か女かで占うことにいたしましょう」

こうして、二人は川を間にはさんで立つと、まず最初にアマテラスが、スサノオの身につけていた剣を使って、女の神さま三人を生みだしました。

続いて、スサノオが、アマテラスの頭につけていた玉飾りを使って、男の神さま五人を生み出しました。

スサノオはアマテラスに向かって言いました。

「私の心が清いから、私の剣から、このようにかわいらしい三人の女の神さまが生まれたのです。これで私の心にうそいつわりがないことが分かっていただけましたか」

こうして、アマテラスのスサノオへの疑(うただ)いは晴れたかのように見えました。

【天安河原(あまのやすかわら)】(高千穂町)
アマテラスが天の岩屋に隠れた際に、八百万(やおよろず)の神が集まり会議を開いた場所と伝えられています。
しんと静まりかえった洞窟は別名「仰慕窟(ぎょうぼがいわや)」とよばれ、入口には神聖な場所を示すしめ縄がかけられ、鳥居が建てられています。また、訪れた人々によって、祈りと神々への崇拝の気持ちがこめられた無数の石が積み重ねられています。

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