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50の物語集 伝説編

神話・伝説のこぼれ話

第四十六話 こぼれ話 【都城市山之口町】

(ふもと)人形浄瑠璃(にんぎょうじょうるり)

山之口町の麓(ふもと)地区には、「文弥節(ぶんやぶし)」とよばれる人形浄瑠璃(にんぎょうじょうるり)が伝承されています。

人形浄瑠璃とは、人形をあやつりながら、三味線(しゃみせん)と語りで物語りなどを演じるお芝居のことです。

いつ頃、この地区に伝わったかははっきりしませんが、今から三百年ほど前の江戸時代に、この地の郷士(ごうし)とよばれる人たちが殿様の参勤交代(さんきんこうたい)のお供(とも)をした際に、京都や大阪で流行していた人形芝居を習い覚えて、持ち帰ったのが始まりといわれています。

「文弥節」とは語り手の節回しをいい、「泣き節」「愁(うれ)い節」とも呼ばれています。大阪で活躍した岡本文弥が始めたもので、素朴(そぼく)で、どこかもの悲しさを感じさせる独特のものです。

三味線は、語りの調子に合わせて、ゆっくりになったり、はげしくなったり、もの悲しくなったり、語りの間合いにひいて、見る者を引き込みます。

また、この人形浄瑠璃の大きな特徴(とくちょう)が、一体の人形を一人であやつる「一人づかい」です。

「足もないし、目も口も動かない人形を、どうやって生きているかのように動かすか」

そこに、一人づかいのむずかしさがあります。

現在では、一人づかいの人形浄瑠璃は全国でも珍しく、山之口を含めて全国で四ヶ所(ほかは鹿児島県東郷町、石川県尾口村、新潟県佐渡市)しかありません。

麓地区の人々の伝統を重んじる心によって、今日まで受け継がれてきた「文弥節人形浄瑠璃」。

平成七年には国の重要無形民俗文化財にも指定されています。

※神さまメモ「郷士(ごうし)」
江戸時代に農村に住み、ふだんは農業をいとなむ武士のことです。いくさのときには武器をとって戦場にかけつけました。

【人形の館(やかた)】(都城市山之口町)
300年ほど前から山之口町麓(ふもと)地区に伝わる文弥節人形浄瑠璃(ぶんやぶしにんぎょうじょうるり)の貴重な資料を展示しています。
人形や台本の展示のほか、専用舞台があり、年4回(3、6、9、11月)の定期公演が行われています。

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