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50の物語集 伝説編

第四十五話 弥五郎どん|都城市山之口町

弥五郎(やごろう)どんの巨人伝説(きょじんでんせつ)

むかしむかし、宮崎の南の方に「弥五郎どん」という人がいました。弥五郎どんは、それはそれは大きい人で、山に腰かけて海でざんぶざんぶと顔を洗ったくらいでした。弥五郎どんが歩くとその足あとが谷になったり池になったりもしました。

弥五郎どんはとてもやさしい人でした。

ある日、大雨がふって、川の土手がこわれてしまったときのことです。

村人が
「弥五郎どん。近くの川の土手がくずれてしまいました。どうか直してください」
とお願いすると、弥五郎どんは

「よし分かった」
と言って、山の上から大きな岩をひょいと持ち上げると、土手のくずれたところにポンと置き、あっというまに直してしまいました。

弥五郎どんはいたずらも大好きでした。

ある時、大きな岩で川の水をせき止めて、
「おれのわらじを百足作ってくれたら、この岩を取ってやってもいいぞ」と言いました。

村人は
「また、弥五郎どんの無理なわがまま言いがはじまった」
と笑っていました。

また、ある時は
「山に登って、かみなりさまをかき混(ま)ぜて、二度と鳴らんようにしてくれる」
と言い、これには村人たちもびっくりしてしまいました。

このように村人たちは、弥五郎どんから助けられたり、いたずらされたり、おどろかされたりしながら、おたがいに仲良くくらしたということです。

※神さまメモ「弥五郎(やごろう)どんは隼人族(はやとぞく)の長(ちょう)」
今から千三百年ほど前、南九州に住んでいた「隼人」と呼ばれる一族と当時の大和朝廷との間ではげしい戦いがくり広げられました。このときの隼人族の長が、弥五郎どんだといわれています。
※神さまメモ「弥五郎(やごろう)どんは三人兄弟(さんにんきょうだい)の長男坊(ちょうなんぼう)」
毎年十一月三日に行われる弥五郎どん祭りは現在、山之口町の的野正八幡宮、鹿児島県大隅町の岩川八幡神社、日南市の田ノ上八幡神社の三ケ所で行われています。弥五郎どんは三人兄弟との説もあり、山之口の弥五郎どんは長男坊(次男が大隅の弥五郎どん。三男が日南の弥五郎どん)と伝えられています。

【的野正八幡宮(まとのしょうはちまんぐう)】(都城市山之口町)
弥五郎どん伝説の残る神社として知られています。
毎年11月3日に行われる「弥五郎どん祭り」では、身の丈4mもある弥五郎どんを先頭に、当神社から約600m離れた池の尾神社まで、「浜殿下り(はまくだり)」とよばれる御神幸行列が行われます。

【弥五郎どんの館(やごろうどんのやかた)】(都城市山之口町)
弥五郎どん伝説を分かりやすく紹介している資料館です。
弥五郎どんの実物大のレプリカが展示されているほか、「浜殿下り(はまくだり)」の様子を紹介する模型、ビデオ、パネル等があり、「弥五郎どん祭り」の歴史などを知ることができます。

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