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50の物語集 伝説編

第四十二話 熱くなる銀のつえ|日南市

鵜戸神宮(うどじんぐう)にまつわるふしぎなお(はなし)

昔、鵜戸神宮には、いろいろなご神宝(しんぽう)がありましたが、そのなかに「銀のつえ」があり、もっとも大事な宝物として大切にしまわれていました。

この銀のつえに目を付けたどろぼうが、ある晩、こっそりと忍び込み、銀のつえを盗みました。そして、盗んだことがばれないよう、それを布で巻き、着物と背中の間に固く結びつけると急いで逃げはじめました。

すると、社殿(しゃでん)を出たところで、背中の銀のつえから変な光が輝(かがや)きはじめ、やがてだんだん熱くなってきました。

どろぼうは、しばらくがまんしていましたが、しだいにがまんできないほど熱くなってきました。あまりの熱さに、とりはずそうとしましたが、固く結びつけておいたので、どうしてもとりはずすことができません。

しかたなく海の水で冷やそうと、海に走っていきましたが、銀のつえはますます熱くなってきました。

「あつい。あつい。こりゃたまらん」

広い砂浜の上で大声をあげながら、どろぼうは、そのとき、はっと気づきました。

「きっと神さまのばちが当たったのだ。早く元のところへ返そう」

どろぼうは、今度はいちもくさんに社殿に向かって走りはじめると、光も熱さもだんだんうすれ、社殿に着く頃にはすっかり消え失せていました。背中の銀のつえも今度は簡単にとりはずすことができました。

こうして、銀のつえはふたたび元の場所におさめられました。

その後、そのどろぼうは、心を改め、仏の道に入り、安らかな人生を送ったということです。

※神さまメモ「ご神宝(しんぽう)」
神社に収めてある宝物です。鵜戸神宮には、塩満珠(しおみつだま)、塩乾珠(しおふるだま)をはじめ、鵜ノ丸太刀、銀棒、岩笛、石剣などのご神宝があるとされています。

【鵜戸山八丁坂(うどさんはっちょうざか)】(日南市)
鵜戸神宮への一番古い参道です。入口の吹毛井(ふけい)側から山門までの長さ約800m(八丁)の石段で、上りが438段、下りが377段あります。
平安時代に近くに住んでいた尼僧が、海岸の石を頭にのせて一段ずつ築いたといわれています。市の有形文化財に指定されています。

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